肉離れと筋肉痛の違い

文責:院長 柔道整復師 御山 尚夫

最終更新日:2024年08月20日

1 それぞれの違い

⑴ 筋肉の損傷程度の違い

 筋肉痛は、筋繊維に細かな傷がつき、その傷が回復していく過程で起こる痛みのことをいいます。

 スポーツや運動等の後に起こるごく自然なものであり、スポーツ外傷・障害ではありません。

 また、見た目に何も変化がないケースが一般的です。

 一方、肉離れは正式名称を「筋挫傷」といい、筋膜や筋繊維が傷付いたり裂けたりしてしまっている状態のことをいいます。

 スポーツ等で、ダッシュやジャンプなどの急な動作や姿勢をした時に起こることが多いです。

肉離れになると、部分的に激しい痛みが生じます。

 加えて、筋肉痛とは違い、痛む箇所がくぼんでいたり皮膚が変色していたりする等、見た目に変化が現れることもあります。

 ハムストリングスや大腿四頭筋など、身体の中でも特に大きい筋肉や下半身の筋肉に起こりやすいという特徴もあります。

 

⑵ 痛みが現れる時間の違い

 筋肉痛は、運動してから早くて数時間後、遅ければ数日後に現れます。

 上にも書いたとおり、筋肉についた傷が回復する過程で起こるもののため、運動中ではなく、運動後に痛みが生じます。

 対して肉離れは、運動中に痛みが生じます。

 はっきりと激しい痛みが生じる場合やじわじわと痛みが強くなる場合など、痛みの出方は様々です。

 このように、筋肉痛と肉離れには、運動中に痛みが生じるのか、運動して時間が経ってから痛みが生じるのかという違いもあります。

2 それぞれの対処法

 痛みの程度や痛む箇所の状態等は異なりますが、どちらも筋肉の損傷ですので、対処法は基本的に同じです。

 肉離れを起こした箇所または筋肉痛を感じる箇所を、安静にさせてなるべく動かないようにし、氷や氷水などで冷やします。

 筋肉痛に関しては、筋肉に腫れがない場合には、血行を促進させて回復を早めるために温めるというのも効果的です。

 その後、血流を圧迫しすぎない程度にテーピング等で巻いて圧迫し、腫れや内出血を抑えます。

 特に、肉離れは筋肉に大量の出血が起きていますので、圧迫が大切となります。

 そして、テーピングした箇所を、心臓よりも高い位置に保つようにしてください。

3 適切な処置を受けて肉離れの再発を防ぐ

 2の対処法を行っても、肉離れによる痛みや内出血等が解消されなかった場合には、病院や整骨院へご相談ください。

 整骨院では、手技や施術機器等を用いた肉離れによる痛みや内出血を取り除くための施術を受けることができます。

 また、軽い痛みだったとしても、放置していると、痛みが悪化したり再発しやすくなったりしてしまうこともあるため、なるべく適切な処置を受けるようにしてください。

 当院では、身体の柔軟性・左右の筋力の差・間違ったフォームなど、肉離れが起こる原因がないかしっかりとお調べした上で、原因となっている部分へアプローチします。

 そうすることで、肉離れによる痛みを取り除きながら筋肉を修復させ、再発させないことを目指します。

 痛みが強い初期の段階では、痛みを取り除くことを目的とした施術を行いますので、痛みが強い場合でもご安心いただければと思います。

 肉離れでお悩みの方は、当院へご相談ください。

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